突然の「ステージ3B」宣告を受けて
こんにちは、しんごです。 2020年12月、わたしは突如としてがんの宣告を受けました。
診断名は「左精巣がん」。ステージは3Bでした。
正直、告知を受けた瞬間は面食らってしまいましたが、現在は腫瘍の摘出手術を終え、化学療法(抗がん剤治療)のために前向きに入院生活を送っています。
今回、この記事を書こうと思ったきっかけは、インターネットで検索しても、同じ病気で闘病している方の情報が意外と少ないと感じたからです。一方で、この病気を心配している方は非常に多くいらっしゃいます。
これからがん治療に向き合う方、あるいはパートナーやご家族が診断されて不安な方へ。わたしの実体験が少しでもお役に立てれば幸いです。
意外と知らない「精巣がん」の発症傾向と特徴
まずは、「精巣がん」という病気がどのようなものか、少し解説します。
20代〜30代がピーク。若年層に多いがん
一般的に「がん」というと高齢の方の病気というイメージがあるかもしれません。しかし、精巣がんは少し異なります。
- 発症率: 10万人に1人程度といわれる希少ながんです。
- 年齢のピーク: 20代後半から30代の若い男性に最も多く見られます。
働き盛りの世代こそ注意が必要
わたしは40代前半で発症しましたが、この年代は会社でも課長や部長といった役職に就き、バリバリ働いている時期です。 わたし自身もそうでしたが、社会的な責任が重くなる「働き盛り」のタイミングで、突然の闘病生活を余儀なくされるケースが少なくありません。
わたしの診断結果:左精巣がん・ステージ3B
わたしが医師から告げられた具体的な病状は以下の通りです。
CT検査で判明した転移の状況
CT検査の結果、左側の精巣だけでなく、転移が見つかりました。
- 原発巣: 左精巣
- 転移: 大きな静脈周辺のリンパ節(後腹膜リンパ節など)
これが「ステージ3B」という診断の根拠です。精巣がんは進行が早い一方で、抗がん剤や手術が非常によく効くがんとしても知られています。
告知を受けた時の正直な心境
「まさか自分が」というのが正直な気持ちでした。しかし、落ち込んでばかりもいられません。担当医の先生と相談し、まずは原発巣である精巣を取り除く手術を行い、その後に抗がん剤治療を行う計画を立てました。
実際の手術レポート「高位精巣摘除術」
ここからは、多くの患者さんが不安に感じるであろう「手術」について、わたしの体験を具体的にお話しします。
わたしが受けた手術は「高位精巣摘除術(こういせいそうてきじょじゅつ)」と呼ばれるものです。名前だけ聞くと難しそうですが、ポイントは以下の通りです。
どこを切るのか?(手術のアプローチ)
「精巣の手術」と聞くと、陰嚢(ふくろ)を切るイメージがあるかもしれませんが、実際は違います。
- 切開場所: 足の付け根(鼠径部・そけいぶ)
- 摘出方法: お腹の方からアプローチして、精巣と精索(血管や管の束)をまとめて引き抜くように摘出します。
なぜ陰嚢を切らないかというと、がん細胞を散らばらせないためです。
手術時間と麻酔の感覚
- 手術時間: およそ1時間半〜2時間程度でした。
- 麻酔: 全身麻酔ではなく「下半身麻酔(腰椎麻酔)」でした。
下半身麻酔なので意識はあります。「あ、今何か触られているな」「ゴソゴソしているな」という感覚はなんとなく分かるので、最初は少し驚くかもしれません。 ただ、痛みはありませんし、わたしの場合は緊張と安心感からか、手術が始まるとすぐに眠ってしまいました。過度に怖がる必要はありません。
これから治療に向かう方へ
正しい準備があれば怖くない
「がん治療」「手術」「抗がん剤」といった言葉を聞くと、どうしても怖いイメージが先行してしまいます。しかし、「何が起こるか」を知り、しっかりと準備と心構えを持っていれば、恐怖心は大きく和らぎます。
一人じゃない、一緒に乗り越えよう
今、この画面の向こうで不安に思っているあなたへ。 あなたは一人ではありません。わたしを含め、同じ病気と闘っている仲間がいます。
一緒に病気に向き合い、乗り越えていきましょう。
【補足】精巣がん治療に関するQ&A
Q1. 手術後の生活に影響はありますか?
片方の精巣を摘出した場合でも、もう片方の精巣が機能していれば、男性ホルモンの分泌や性機能(勃起機能など)は通常通り維持されることがほとんどです。見た目が気になる場合は、義睾丸(人工精巣)を入れる手術を行うことも可能です。
Q2. 将来、子供を作ることはできますか?
抗がん剤治療を行うと、一時的あるいは永続的に精子が作られなくなる可能性があります。そのため、これからがん治療を始める方で、将来お子さんを望まれる場合は、治療開始前に「精子凍結保存」を行うことが強く推奨されています。主治医に必ず相談してください。
Q3. 精巣がんは治りやすいのですか?
精巣がんは、他のがんに比べて抗がん剤(化学療法)が非常に良く効くことで知られています。たとえ転移がある進行がん(ステージ3など)であっても、適切な治療を行えば根治(完全に治ること)が期待できる可能性が高いがんです。決して諦めずに治療に取り組んでください。

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